Changed on April 6th, 1999.

このサイトでは、'96年4月1日に発行したBLUE RECORD#006に掲載した記事、及びホームページ用に追加した情報を紹介しています。なお、写真の無断転載は厳禁といたします。
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西岡恭蔵の世界
西岡恭蔵という男の名前を初めて目にしたのは、もう十年以上も昔のことだ。当時、矢沢永吉のLPレコードのライナーノーツの中に、西岡恭蔵というライター名がクレジットされていたのを覚えている。「きつい旅だぜ、お前に分かるかい…」という歌詞で始まる『トラベリン・バス』という名前の曲だった。
後に、様々な日本のブルースシンガーが西岡恭蔵の書いた『プカプカ』をカバーしていることを知った。また、音楽専門誌のライターが書いた「本物のブルースを感じさせる曲を初めて日本で耳にしたのは、西岡恭蔵のうたう『プカプカ』だった」という記事を目にしたこともあった。知らず知らずのうち、ぼくのイメージの世界には、西岡恭蔵という一人の男の人間像が出来上がっていた。二十代の前半、ぼくもまた和製のブルースマンになりたかったのだ。
先日、倉敷のライブハウス『音楽館』の楽屋でぼくは初めて西岡恭蔵と出会った。上背のある、がっしりとした体格の大男だった。開演前の約三十分を取材のために割いてもらったのだが、正直なところ、出会いの感動が大きすぎて、何を話したのかほとんど覚えていない…。
その夜は、ギター一本でのアコースティック・ライブだった。アンプのセッティングもしていない、完全に生音だけのライブだ。喉の調子が悪いらしく、西岡恭蔵の声は微かに枯れていた。が、歌詞のひとことひとことは、鮮明に聞きとれた。田舎町のライブハウスでうたう一曲でさえも、気を抜いていないからだ。
西岡恭蔵のうたう唄からは、グローバルなイメージが伝わってきた。それは歌詞の世界から想像出来るという意味のイメージではなく、その唄をうたう人間の心情や、そのうたい手が過去に経験してきた何かが、聞き手に対してそういったイメージを湧かせているのだろう。
「みなさん御存知の『プカプカ』はぼくの曲なんですよ。昔、書いた…」と、軽いジョークを交えながら、西岡恭蔵のライブは進んでいった。次第に、ホールの中には不可思議で、かつ強烈な世界が創られてゆく。
二回目のアンコールが終わったあと、薄暗いホールの中には西岡恭蔵の世界が出来あがっていた。客が席を立ったあとも、その残像は亡霊の如く、ホールの中をさまよい続けた。
TEXT/YONEちゃん
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『恭蔵さんの思い出 (楽屋話)』

恭蔵さんの楽屋のドアを開ける時、心臓が飛び出しそうになるほどドキドキしたことを今でも覚えています。なんせ、大ファンですから。話してみるとすごく気さくな方で、会えてよかったという感動がこみ上げてきました。当時、ぼくがBLUE RECORDを創刊してまだ半年目ぐらいで、全然食えない時期でして、恭蔵さんに色々と励ましてもらい、もう何というか…胸がジーンときちゃいました。
で、恭蔵さんの方も内田有紀さんに曲を書き下ろした直後でして、ぼくが「今度リリースされる内田有紀さんの『しあわせになりたい』のB面に恭蔵さんの曲が入ってましたよ」と報告したところ、「えっ、入ってた。ボツになるかと思ってたからうれしいよ」と無邪気に喜んでくれました。あのときの、恭蔵さんの笑顔が忘れられません。
TEXT/YONEちゃん
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『仮面ライダー・ブロマイド』
昭和40年代後半まで遡っての話になるのだが…。当時、漫画家の石森章太郎(現、石ノ森章太郎)原作の「仮面ライダー」が、テレビ化(毎日放送)され一世を風靡した。F・R・P樹脂を使用してヘルメット形状に造形された仮面ライダーのマスクにはマンガにはないリアリティがあり、ビニールレザー製のコスチューム(本皮製のものもあり、新1号の登場「第53話」からは布製のものが主流となったとのこと)が、変身アクションヒーローとしてブラウン管に登場した仮面ライダーの風貌にピタリとハマっていた。あまりにもハマリ過ぎていたせいか、当時は“仮面ライダーが実在している”と思い込んでいた子ども(現在30歳前後の人)たちも大勢いたのだ。
仮面ライダーの写真は様々な雑誌に掲載されていたのだが、子どもたちが夢中になってコレクションしていたのは、通称“ライダー・カード”と呼ばれていた印刷ブロマイドであった。このブロマイドには駄菓子屋で売られていたもの(1枚5円売りで、2枚のセット売りがほとんど)もあったが、爆発的に大ヒットしたのは、カルビー製菓(仮面ライダーのスポンサー)が発売した「仮面ライダースナック」のおまけとして付いていた一連のライダー・ブロマイドだ。
ブロマイド自体は袋の中に入れられていたので、スナックを買う時点では中身の絵柄は分からなかった。ブロマイドの裏面には、通し番号と仮面ライダーに関する簡単なマメ知識なるものが印刷されており、時に“ラッキーカード”とカラー刷りされた文字の入っているものもあった。これは“当たり”を意味するブロマイドであり、このブロマイドをカルビー製菓に郵送すると、後日『仮面ライダー・アルバム』なるものが返送されて来たのだ。
このアルバム(決して、店頭販売はされなかった)は、まさにライダー・カードを保管するためのアルバムであり、子どもたちの宝物であった。現在、アルバム及びスナックの入っていた袋には、高価プレミアがついている。
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