

MIBURIは、プレイヤーが身体に貼り付けたセンサーから発信される情報を瞬時にキャッチし、デジタル信号によってカスタマイズされる、あらゆる音の表現を可能とした新世代の打楽器だ。
大久保 宙は、日本国外にMIBURIを持ち出し、世界ではじめてプロフェショナルなMIBURI奏者(Pro-MIBURIST)として評価され、世界規模な活動を続けている唯一の日本人アーティストである。
MIBURIを使った大久保のステージでは、打楽器の秘めたるエンターテイメント性が極限まで追求されている。そこには、力強く、おそらくは世界中の多くの人々が未だ体感する機会を得られないでいる幸福なリズムがある。
大久保は、演奏曲の創作をはじめとする、ステージ構成の全てを自身で手掛けている。そんな彼のエネルギーをささえているのは、「エンターテイメント・パーカッション」と呼ばれているジャンルの音楽に対する情熱と才能、そして、リズムに魅せられたアーティストの心の中で生きている“SOMETHING”なのだ。
MIBURIのセンサーを身体からはずし、日本の伝統楽器である和太鼓、またドラムを叩いているときの大久保からも、その“SOMETHING”は発せられている。
“SOMETHING”とは、時に彼の自信であり、ヒューマンな愛であり、フィジカルな叫びであり、新しい世代に向け、パーカションを前面に打ち出した独自の音楽
スタイルの確立に挑む、若い大久保の汗でもある。
「おこもち」と名付けられた、大久保を中心とするエンターテイメント・パーカッション・トリオの演奏にはじめたふれたとき、わたしが感じたのは、人の日常にありふれた何気ないひとつの音を、自らのパフォーマンスによってエンターテイメントな水準まで引き上げようとする、大久保の努力と執着、そして幸福感に満ちあふれた、素敵な“SOMETHING”であった。
エンターテイメント・パーカッション・トリオ『OKOMOTTI』

